2014年1月2日木曜日

Dolls(2002年)


Dolls

北野武監督作品。第59回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門正式出品作。
キャッチコピーは「あなたに、ここに、いてほしい。

直接関わることはない3組の男女の物語が交錯するラブストーリー。
ただひたすら一緒に歩き続ける男女、男を待ち続ける女と待たせていた男、傷ついたアイドルとそれを見ないために視力をなくした男。
これは愛なのか復讐なのか。それぞれの「愛」については、究極過ぎて、正直理解できなかった。

そんなそれぞれの究極の愛に少しの光が射したとき、それは失われる。悲しいを通り越して、絶望を思い知らされる映画だった。

そして、描かれる美しすぎる映像に、どこか恐怖を感じてしまうのは私だけだろうか。とりわけ、赤が印象的に描かれている。その恐ろしく鮮やかな赤は、もう一度恐いもの見たさで見たくなる何かを持っているような気がする。

この映画も、美しすぎる「愛」ゆえに恐ろしく、もう一度観たくなるような中毒性があるような気もしている。今はまだ理解できていないが、いつか理解できるのかもしれないし、できなくてもいいような、そんな映画だった。



実は高校生のとき一度観たが、その時も理解できなかった。
それでもあの当時、菅野美穂と西島秀俊が大量の風車の前をただ静かに歩いている映像がものすごく衝撃だったのを憶えている。

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