2014年1月3日金曜日

インセプション(2010年)



インセプション

クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作による、アメリカのSFアクション映画。
レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙が出演。

これも映画館で前のめりになって観た映画のひとつ。観た直後は、テンション上がって、「すごい!絶対観て!」と触れ回っていました。

まず、何がおもしろいかというと物語の構造がとにかくしびれる!
入れ子状に、夢の中→夢の中の夢の中→夢の中の夢の中の夢の中と入っていく構造なんだけど、個人的にそういうパラレルワールドもの大好きなので、ものすごくツボでして。

シンプルな構造なんだけど、撮り方によっては複雑になってもおかしくないと思うところを、説明臭くない説明(作戦の解説風に話したり)や、世界観の違う場面などで、分かりやすく展開していく。夢の中深くに行けば、行くほど、時間の進み具合が変わってくるんだけど、場面が切り替わるごとにスピード感の違う場面が出てくるので、鬼気迫ってくる場面の臨場感が強調されて、最後の30分なんてソワソワが止まらず、本当に手に汗握るという感じ!

もちろん入れ子構造だけじゃなくて、心の闇やトラウマがミステリーの要素として入っていて、目が離せない。一度観た時は、興奮しすぎてあまりトラウマの部分が理解できなかったんだけど、二度目に観た時はトラウマの部分で興しました。
ディカプリオ演じるコブのトラウマが、最初からちょこちょこ出てきてて、それは今回の依頼とは無関係のようで、最後のところで全部つながる感じはさすがノーラン監督という感じです。鳥肌が立ちました。


そして、ラストは議論が分かれるトーテム(コマ)のシーンで終わります。
コマは止まるのか(現実の世界に戻っているのか)、コマは回り続けてるいるのか(夢の中に留まっているのか)、結論は特に明かされていないようです。
中盤で「彼らは眠りに来ているのではない。目覚めに来ているんだ。彼らにとっては夢こそ現実なんだよ」という台詞があったり、モルの夢と現実の混濁のエピソードだったりを考えると、そもそも何が現実で何が夢かなんて誰が分かるの?という、哲学の問いになっていき、正直よくわからなくなってしまいました。

でも、最後の飛行機で顔を見合わせたときの表情や、子供と再会したコブを見ると、どちらにせよコブにとってのハッピーエンドではあるんでしょう。


見る度に新たな発見があるので、見る度にテンションが上がって大変な映画です。

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