2014年1月9日木曜日

鑑定士と顔のない依頼人(2013年)



鑑定士と顔のない依頼人

ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本のイタリアの恋愛・ミステリ映画。
ジェフリー・ラッシュ、ジム・スタージェス、ドナルド・サザーランドが出演。

天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマンに鑑定を依頼したクレアは広場恐怖症のため、壁の中の部屋に閉じこもっている。鑑定に訪れるヴァージルとの交流の中で徐々に心を開いていくが…というような話。

正直、途中から読めてしまった…。時折出てくる小人の女性とか、序盤から意味深だったし。
まあ、ありがちといえばありがちなオチでした。

それにしても、オートマタ(機械人形)のくだりは、何かの伏線だったんだろうか。考えすぎなのか、見落としたのか、妙に気になる存在な割に、最後の落としどころがよくわからなかった。小人の女性が入って操作してたっていうミスリード?それとも、ヴァージルとクレアの関係が、別の人間に裏で操作されていたということのメタファーなのだろうか。

でも、美術鑑定士というのがポイントになるのかな、と。ヴァージルは「どんな贋作にも、本物が隠されている」と言っていたのが、彼への救いの言葉であればいいと願うばかりです。クレアの愛にしても、ビリーやロバートとの友情においても。では、何がにせもので、何が本物なのかという話になるんだけど。


ものすごく後味が悪くて、何度も見る映画じゃないなというのが観た直後の感想でした。宣伝を見ると「2回観たくなる」を売りにしていて、そこまでではないなと思ったんだけど、振り返ってみると確かにもう1回観たいかも。見落としたところがある気もしてきたし、もしかしたら、ヴァージルの救いになる何かを見つけたいだけかもしれないけど。

最後の、老人ホームのようなところに入ったヴァージルの顔がなかなか頭から離れなくなる。
考えることをやめたような表情が。

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