2014年1月21日火曜日

東京家族(2013年)



東京家族


小津安二郎監督による『東京物語』(1953年松竹)のリメイク。
監督・山田洋次、出演・橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優。

最初に一言。すみません…本家の『東京物語』を観ていないので、比較ができないので『東京家族』を観た感想だけを書きます。近いうちに必ず鑑賞します。

いやあ、よかったです。これが日本映画というやつなんですか?のんびり進んでいく家族の物語で、クスッと笑えて、あ~あるあると共感して、最後には泣いていました。
ただ、自分の年齢のせいなのか、橋爪功、吉行和子が演じる夫婦がどうしても親というより祖父母として観てしまったかな(67歳という設定なので、母と祖父母とのちょうど間なんですが…)。
妻夫木聡演じる昌次と、吉行和子演じる母との会話とか、まさに自分とおばあちゃんの会話でした。心配させてる、ダメ息子(ダメ孫娘)という立場からしても…。

大震災のことも少し入っているんだけど、日本中誰でも大震災の影響や関わりは何らかの形であるはずで、その出し方がすごくさりげなくてよかった。
このあいだ読んだ、園監督の『非道に生きる』という本で、園監督が“震災後”の日本で映画を撮るということについて語っていたが、まさにそれで、やはり今後日本で何かを作るということは少なからず“震災後”という因子は考慮すべきなんだろうと思っていたところ、こういう形ではからずも“震災後”の日本映画に出会えました。
『東京家族』のコピー“これは、あなたの物語です。”が表すように、さりげないながら“震災後”の私たちの物語として成り立っているように思えました。
(震災後に脚本の一部を直しているみたいですね。)



一番好きなシーンは、蒼井優演じる昌次の彼女・紀子と橋爪功演じる父・周吉のシーン。
幼いころからずっとギクシャクしていた父と昌次だったが、紀子の存在を介してお互いを知ることとなるところ。父親は、紀子という「感じのいい人」を連れてきたことで昌次を一人の男として認めることになり、昌次はそんな「感じのいい人」紀子ですら認めてくれないのではないかと危惧し、母親に仲介してもらおうと思っていた父が紀子を認めてくれたことで、心にあったわだかまりが解ける。
確かに親子って直接見つめ合うとぶつかるけど、誰か第三者を通して分かり合えるっていうのはあるのかも。
何かものすごい綺麗事のような、感想になっていまったけれど。


あと、お父さんがお母さんがいなくなった時の心もとない感じがとても切なかったです。うちのおじいちゃんとおばあちゃんがまさにそんな感じなので。おじいちゃん、おばあちゃんに会いたくなった!
わお。これまた、何かものすごい綺麗事のような、感想になっていまったけれど。


『東京物語』もぜひ観なくてはいけないな。カットとか結構オマージュしているみただし気になるところです。セリフが古臭い感じなのも、リメイクということでなのかな?(「○○なのよ。」とか、30前後の女の子が彼氏に使わないでしょ笑。)
でも、どちらも観て比べてみようと思います。

そして、最後まで模範解答みたいな感想になってしまった…。


あ、ひとつ気になったのが、西村雅彦ってあんな演技下手でした?
棒読み感がハンパなくて気になりました。

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