2014年1月23日木曜日

クラウド アトラス(2012年)



クラウド アトラス』(2012年)

2004年に発表されたデイヴィッド・ミッチェルの小説『クラウド・アトラス』を原作とするSFドラマ映画。
1849年、2144年、2321年の物語をウォシャウスキー姉弟が監督。1936年、1973年、2012年の物語をトム・ティクヴァが監督。
トム・ハンクス、ハル・ベリーなどがそれぞれ複数の人物を演じている。

映画は19世紀から文明崩壊後までの異なる時代に舞台を置いた6つの物語を同時進行的に一度に描いている。

6つ一気に進行していくし、1つ1つの切り替えが早くついていくのが大変でした。
特殊メイクもすごくて、一瞬誰か分からないこともあったり…。かなり密度が濃いので、正直ちゃんと理解できている自信はないです。40%くらいは理解できたのかな…。そんなわけで、理解しきれている自身がないので、解釈の齟齬があるかもしれないので、そこはご容赦ください。

でも、6つそれぞれ時代背景やシチュエーションも違うし、コメディ、サスペンス、恋愛などジャンルも違うから、1つ1つの区別は明確です。あと、テンポがいいから、ついていくのは大変だけど、3時間もあるが飽きることはないですね。飽きる暇がないとも言えるけど。



要するに“輪廻転生”のお話。時代を越え、場所を越え、再び関わり合っていく。関係性は少しずつ違うから、「来世でもまた会おうね!」的な単純さはないです。輪廻転生して、それが結末でカタルシスにつながるのか…?と思っていたら、そうでもなかったようです。1つ1つの物語でそれぞれの問題が解決し、それが結果として映画全体のカタルシスへと昇華される。
「おお!」と、思った。この結末の方が断然おしゃれでしょ!リアルというか(輪廻転生がリアルかどうかは、置いておいて)。
過去と未来はつながっているし、輪廻転生があったとしても、それが直接に作用するなんて…。何というか、そんな結末だったら、ちょっと醒めてしまったんじゃないかな。私は、ということですが。


それとあと、1つ1つの物語のつなげ方がいちいち全部かっこいい。
1973年で電話のシーンで次の世界に切り替わったら、2012年の世界は電話のシーンから始まるとか。
車が到着したところで切り替われば、別の世界で車から降りてくるシーンから始まったり。そういう切り替えが多く、それが最初は偶然かと思いきや、絶対意図的でしょというくらい多発かつ、鮮やか!
パラレル・ワールドなのかっていうくらいシンクロしてるから、一瞬戸惑うんだけど、時代が違う訳で。そんな感じで、1つ1つの物語の盛り上がりやドキドキのタイミングも併せているんだよね。その盛り上がりを誘発する出来事の大きさの大小の差こそあれ。6つ一緒に進んでいく意味が生きている感じがしました。

ワタクシゴトかつ映画に関係ないことですが…。
パラレルに展開する世界をめぐる思考”の3つの住宅でやりたかったことはこういうことだったのかも。というか、こういうことを木下先生とか藤木先生は言って欲しかったのかな~と。論文やる前に観たかったわ(笑)。


なので、めちゃめちゃ好きな世界観と展開と構造なんです。
なので、なので、理解しきれていないのが悔しい!もう一度、整理しながら観たい!むしろ、観なくちゃいけない気がしています。


この映画、ものすごく豪華な監督(マトリックスの監督)、出演陣だし、製作費もすごいかかっているだろうし、ハリウッド超大作なんだけど、何で日本ではあまり話題にならなかったのか、公開期間や上映館が少なかったのか謎だったんだけど分かった気がした(笑)。
PG12指定もあるけど、難しい!おもしろいけど、口コミできるほど自分が理解しているか自信を持てないし、だからと言ってもう一回観直すにはやっぱり長いという…。なんとなく、納得でした。(実は、たまむすびで褒めていたので、当時から気になっていたんだけど、上映館数の少なさと公開期間の短さに劇場で観れなかったんだよね。)


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