『スタンリーのお弁当箱』
2011年のインド映画。日本では2013年公開。
シナリオを用意せず、演技経験のない子どもたちだけを集めて約1年半にわたり撮影された。子供たちははワークショップだと知らされており、最後まで映画の撮影だということを知らなかった。
製作・監督・脚本・出演:アモール・グプテ。主演はグプテの息子・パルソー。グプテは本作が初監督作品、パルソーは本作がデビュー作となる。
子供たちがなんといってもかわいい!いい表情をしている映画。調べてみたら、ワークショップということで、撮影されていたみたいなので納得。
家庭の事情で、お弁当を持参できないスタンリー(パルソー)と、そんなスタンリーを心配して、お弁当を分けてあげる優しい仲間たち。そんな彼らに忍び寄るのが国語教師のヴェルマー(グプテ)。お弁当を持ってこないこと、友達にもらっていることにつけこみ、スタンリーをいじめるヴェルマーとの攻防が中心。
子供たちがとにかくかわいいし、テンポがよく、ポップな感じなんだけど、実はきちんとテーマがある泣ける映画です。インドの生活格差や子供たちの現実が描かれています。
でも、どんなときでも笑顔を絶やさずにいるスタンリー。友人たちも、悲しみや辛さを表に出さないスタンリーに答えるかのように、深く追求せず笑顔で迎え入れる。そんな子供たちの姿に涙があふれてくる。
ヴェルマーという悪者がいるけど、勧善懲悪というわけでなく、悪者を通して、友情やスタンリーの優しさを描いている感じ。
スタンリーが本当にいい子!決して恵まれた環境じゃないのに、文句も言わず、笑顔を絶やさず、優しいの!ラストでお弁当を持って学校に行き、いろんな人に配るシーンがあるんだけど、今まで優しくしてくれた人への感謝を返しているかのような最高のシーン。
スタンリーは弱さを決して出さないけど(たぶん無意識に)、きっと支えてくれる仲間がいるから、そんなにがんばらないでよ~と、思わずその強さが心配になってしまった…。
あと、カレーがおいしそう!カレー食べれないんだけど、これを観たあとならカレー食べれる気がしてならなかった!
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