2014年2月13日木曜日
きっと、うまくいく(2013年)
『きっと、うまくいく』(2013年)
2009年公開のインドの映画。日本公開は2013年。
ラージクマール・ヒラーニ監督。アーミル・カーン、カリーナー・カプール、マドハヴァンが出演。
インド映画歴代興行収入1位を記録した大ヒット映画。
インドの工科大学の寮を舞台にした青春劇。
3時間近い長い映画だったが、飽きる暇がないくらいにおもしろい映画だった!
学生時代を共に過ごし、卒業後に消息不明になったランチョーの行方が掴めたところから物語は始まり、ランチョーの元へ向かう現在の物語と、過去の学生時代の思い出が同時進行で進んでいく。
ちょっとした伏線が散りばめられていて、後々になって「こうつながるのか!」という、展開も多く、インド映画でおなじみの歌と踊りも要所要所で入ってくるので、本当に飽きる暇がない3時間でした。
インド映画は、その日観た『スタンリーのお弁当箱』に続き2つ目だったので(目黒シネマの2本立てで鑑賞)、その踊りや歌がどんなものかも分からなかったんだけど、いい!ミュージカルみたいな感じで、しかも結構耳に残る歌で、はまりそう(笑)。
全体はかなりコミカルで笑えるコメディなんだけど、インドの教育問題や、格差の問題、家庭の問題が盛り込まれていて、考えさせる部分も多々ありました。
特に“自殺”という、キーワードが個人的に気になりました。自由に自分のやりたいことができなかったり、理不尽な選択を迫られたときに、“自殺”という選択肢が、普通に出てくることにびっくりしました。
大学に行くということの意味も、確実に日本とは違って、一家を背負っていて、卒業後にはそのプロフェッショナルとして、稼ぐことが求められているみたい。それは当然なんだけど、日本の大学生にそこまで志や期待があるかっていうと…ないような。
主人公のランチョーは、物事の本質が見えている人で、賢い。 intelligentという意味でも、cleverという意味でも。本質が見えているからこそ、斜め上から見透かしたような悪ふざけをして学長を懲らしめていく…そんでもって、成績優秀。一番嫌な学生だよな(笑)。でも、その賢さも、見透かしている性格も、彼のバックグラウンドに理由があって、納得できる。悪ふざけを繰り返すけど、友人たちにかける言葉や、悪ふざけをする理由も実は本当にまっすぐで本質を見極めているからこそ。
最初はなかなかランチョーのキャラが掴めなかったんだけど、徐々にわかってくると、ファルハーンとラージューが慕っていた理由もすごく腑に落ちます。ふざけているように見えて、言っていること正しいんだよね。ランチョーがファルハーンとラージューにかけた言葉の数々は、本当に自分のやりたいことについて考えるとき、すごく胸に響くものでした。
社会背景やバックグラウンド、抱えている悩みがあっても、大学生ならではのモラトリアム感や、おバカ具合は炸裂!それも相当やりすぎてる。気持ちいいくらいに!対立構造としては、学長vsランチョー、ファルハーン、ラージューという感じ。(『スタンリーのお弁当箱』でも、そうだったけど意地悪な先生vs生徒の構造が多いんですかね?なんだろ。)
わかりやすい構造なのも飽きないポイントなのかも。
でも、学長もただの悪者ではなく、きちんと最後にはランチョーたちを認め、最後決着がつくところがすごくいいです。
しかも、エンジニアの力を如何なく発揮するところは、お見事!あそこのシーンは本当しびれます。理系バンザイ!!
色々なことを考えさせられ、最後の最後までスカっとして、感動までしてしまう最強エンターテイメント映画です。
人にすすめたい、まさにすべらない映画です!
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