2013年11月28日木曜日

新しい靴を買わなくちゃ(2012年)



新しい靴を買わなくちゃ

北川悦吏子監督、岩井俊二プロデュース、主演中山美穂、音楽監督・坂本龍一。オールパリロケで撮影。

もっとラブストーリーなのかと思って観たら、そうでもなかった。
海外で、偶然出会ってなんとなくいい感じになって、でもどちらかの帰国でお別れする、というよくありそうなストーリー。

とくに何があるわけではない。
ドラマっていうより、たまにドキュメントなんじゃないかっていう、自然な会話が中心。
劇的に恋に落ちるでもないし、事件に巻き込まれるでもなく、たんたんと二人の数日がすぎていくんだけど、映像がきれいだし、音楽とかセリフも押しつけがましくないから、飽きずに見ることができたかな。
まあ、パリっていう街と生活が、それだけで映画になるっていうのもあるのだろうけど。


過去に傷を抱えた中山美穂を、抱きしめる向井理はなかなかよかった。そこで、変に恋に落ちました!別れたくない!という展開があったら、逆に醒めてしまったかもしれない。
何を語るわけでもなく、抱きしめて、朝が来て、帰ってく感じが逆に切なくてよかった。

綾野剛がパリ在住の画家を演じているんだけど、まあダメな男で(笑)。桐谷美玲は、その彼に会ってプロポーズしに来るんだけど、まあダメな男なわけで(笑)。
でも、この人が演るダメ男は、なんか、惹かれる気持ちがわかる…。


桐谷美玲と向井理(この二人は兄弟。パリ滞在中は二人別行動していた)が最後疲れてソファで寝ているところが妙にリアルだったな。
旅行の夢みたいな感じと、疲労がどっと押し寄せるのって、帰る直前だったりするし。
あのシーンは、特にきれいだなあと感じた。自分がパリ行ったときの帰り、乗り継ぎのヒースロー空港のソファでみんなでうたた寝したときのことを、思い出したのもあるのかもしれないけど。


休日にだらっと観るのには、おすすめ。パリ行きたくなる映画です。




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