2013年11月19日火曜日
地獄でなぜ悪い(2013年)
『地獄でなぜ悪い』
園子温監督。出演:國村隼、長谷川博己、星野源、二階堂ふみ、友近、堤真一。
私にとって『地獄でなぜ悪い』は、『ヒミズ』から入り、『愛のむきだし』から3作目の園子温監督作品。
これは本当に面白い!2013年で一番、エキサイティングな映画なんじゃないの?
劇場で大笑いしましたわ。
池上組での戦闘シーンがクライマックスなのだが、開始早々すでに興奮が収まらなかった。
「全力歯ぎしりレッツ・ゴ~♪ギリギリ歯ぎしりレッツ・フライ~♪」ってなに?!血の海?!二階堂ふみいつでるの?!源くんは?!と、これから始まる予感にあたふたしていたのもつかの間。
一気にジェットコースターに飲み込まれたみたいな感覚に。
もう、本当、みんなバカ。全力でバカです。気持ちいいほどバカです。
でも、とにかく愛おしいバカ。
妻しずえの夢である、娘ミツコを主演にした映画の製作したい武藤。
映画バカの平田。ミツコにつかまり、惚れて(?)監督になってしまう、コウジ。ミツコに恋する池上。
それぞれの思惑があって、あれよあれよとヤクザの抗争を映画にすることになって、でもそれぞれの思惑があるから本当に自由で狂ってる。
見ていて、出演者が本当にいきいきとしていた。出演者が全員、いきいきと血まみれになりながら、縦横無尽に動き回るものだから、目を離す隙がなくて、前のめりになってみてしまった。
これは、園監督が映画監督を目指していた頃の話が、ベースになっているとか。映画を撮りたくてたまらない、いつか映画を撮るんだ!っていうエネルギーが空回りしている、平田には園監督が反映されているのだろう。
このインタビューを読むと、監督はもちろん出演者の映画愛も詰まっているんだと感じた。
ビシビシ伝わる映画愛はとても気持ちいい。
観終わった後、にやにやしながら(ちょっと飛び跳ねてるくらいな勢いで)、狂ってる!と、叫びながら帰りたい気分だった(渋谷だったので、心の中でそうした)。
とにかく狂ってて、とにかくバカ。
でも、いや、だからこそ「やばい、映画おもしろい!」と改めて思わされた。
余談だけど、なんでだろう…
『地獄でなぜ悪い』もそうだけど、『僕らのミライへ逆回転』や『キツツキと雨』とか、映画製作の映画は、なんとも滑稽なものが多い。そして、まちがいなく映画愛が伝わってくる。
登録:
コメントの投稿
(
Atom
)
0 件のコメント :
コメントを投稿