『ソラニン』
三木孝浩監督、宮崎あおいと高良健吾のダブル主演。
原作の漫画がすごく好きだったので、最初は若干懐疑的な視点で見てしまったが、漫画の映像化にしては、かなり忠実で漫画の世界観を崩すことなく、映画としてもおもしろいんじゃないかと感じた。
劇中に出てくる楽曲「ソラニン」をアジカンが制作し、宮崎あおいが歌うと聞いたときは、すごく心配になったが、漫画のふんわりした世界観の中に潜む不安とか絶望とかを、もう少しそういったものを直接表現しているような印象。
ロックというか、まあ、現実は結構イライラしたり、大声出したくなったりするから、より現実世界の泥臭い感じが出てるんじゃないかと思ったり。
漫画は漫画で、そのふんわりとした日常の中に潜む不安と絶望が、ふんわりがゆえにより印象的で胸をえぐられるのだけど。
受ける印象は若干違うけれど、どちらも種田と芽衣子の漠然とした不安を描いてる点では、どちらも共感できてしまった。
こちらも「さよなら」がないままのお別れの物語。
一時期は病気での「死」をどう受け入れ、それまでの時間をどう過ごすか、みたいな物語が多かったけど、最近は、突然の不条理な「死」をどう乗り越えるかみたいなのが多いのかな。
たまたま『横道世之介』とその点が似ているだけかな。
世之介より、よりリアルな「死」で、そこから乗り越える物語が中心だから、全く同じというわけではないけど。
高良君とアジカン、高良君と死んでしまう役という共通点のせいもあるのでしょう。きっと。
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