2013年12月13日金曜日
鍵泥棒のメソッド(2012年)
『鍵泥棒のメソッド』
内田けんじ監督。
2013年、第86回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画脚本賞、芸術選奨文部科学大臣賞、第36回日本アカデミー賞・最優秀脚本賞を受賞。
堺雅人、香川照之、広末涼子が出演。
内田けんじ監督おなじみの、ドタバタ劇。
そして、パズルのように組立てられた展開は、最後まで騙され続けてしまう。これも内田けんじ監督の得意技。
おもしろいです。まじで。
売れない貧乏役者の桜井武史(堺雅人)が、銭湯で転倒し記憶をなくした山崎信一郎(香川照之)のロッカーのカギを盗み、自分のカギと入れ替える。山崎のふりをする桜井と、記憶がないため自分を桜井だと思い込む山崎。
山崎の金を使い、家に暮らす桜井に、一本の電話がかかってくる。その電話はどうも、自分(=山崎)はコンドウという人物で、殺し屋のようだ…。
一方、山崎は桜井が住んでいたボロアパートで、自分はどんな人間なのかを探っていく。売れない役者で、どうも自殺しようとしていたらしい…。
お互いが、全くの他人の人生を生きていこうとする。
そこに、広末涼子演じる水嶋香苗が絡んでくる。この水嶋香苗のキャラがまたいい!
職場のミーティング中に「私、結婚します。年内に結婚するので、独身男性の知人がいる方は紹介をお願いします。」なんて、まじめな顔して言ってしまうんだから。手帳には、結婚までのスケジューリングがきっちり記入されている!
その水嶋香苗と山崎(記憶をなくしている方)が出会い、ちょっといい感じになったり、桜井は殺しの依頼に右往左往したりしているうちに、山崎は記憶が戻り…。
もうここからの展開の勢いは、しびれっぱなしでしたわ。
ここからの展開は、ぜひ観て、しびれていただきたいので触れないでおきます。
後半は騙されっぱなしで、細かいキャラの設定が、全部最後につながる感じは、もう鳥肌もの!
伊坂幸太郎の小説に近いものを感じます。伊坂さんの小説は、小説だからこそできるところがおもしろかったりもするけど、内田けんじ監督の作品は、映画だからこそできるおもしろさが出ているように思う。どちらも、鮮やかなパズルで、してやられた!となる、後味は共通です。
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