2014年3月18日火曜日

ブエノスアイレス恋愛事情(2011年)



『ブエノスアイレス恋愛事情

2011年のアルゼンチン・スペイン・ドイツ合作の映画。2011年2月に第61回ベルリン国際映画祭で初上映。同年8月の第39回グラマード映画祭でラテン映画部門の作品賞、監督賞、観客賞を受賞。日本での上映は2013年~。

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを舞台に、それぞれ恐怖症を抱えた孤独な30代男女の恋を描いたロマンティックコメディ。閉所恐怖症の建築家マリアナは、本業ではうまくいかず、ショーウィンドウを装飾する仕事に就いてマネキンばかりを相手にする日々。一方、広場恐怖症のウェブデザイナーのマルティンは、7年前に恋人に捨てられてから、飼い犬だけを相手に引きこもり生活を続けていた。そんなある日、2人は偶然チャットで知り合い、会話も盛り上がるが、突然停電が起こってしまい……。マリアナ役は「女王フアナ」「シルビアのいる街で」などで知られるスペインの実力派ピラール・ロペス・デ・アジャラ。(以上、映画.com


はい。めっちゃ好きです。この映画。オール・タイム・ベストに入るんじゃないかっていうくらい、すごいツボ。

まず設定が好き。
建築家(実際の建物は作ったことない)とウェブデザイナーっていう、職業がまさに自分に通じるものがあるし、そんな彼らの些細な動きや、日常にものすごく親近感を抱いた。なんとなくちょっと人付き合いが苦手で、でもなんとかそこから脱しようと、いろいろと試みているところとかすごく分かる。

そして、そんな二人がブエノスアイレスの都市の中で、すれ違いすれ違いすれ違う!
ニアミスで終わり、決して交わることのないそれぞれの生活。すぐ隣にある誰かの生活。この都市の中にいる、自分と分かり合える人。
はい、すごい好きです。


そして、この映画でそのニアミス演出がやられた!と、いうのが、ネットの使い方。
ネットやSNSで出会うんだけど、そこではつながらなかったり、ネットっていう見えない接点や関係性と、実際のリアルなニアミスとの出し分けが秀逸だと思った。ネットで出会って発展することもあれば、ないこともあるし、実際に会っても気づかなかったり、でも全然違うきっかけで二人が出会う。この出会いが、もう本当に大好きなのです。


原題は「Medianeras」(共有壁、境界壁)。「人をつなぐと同時に隔てるもの」。
映画が好きで調べてたら、まさか原題もまさに!ドンピシャのツボをつついてきましたわ。
日本のポスター(上に掲載)よりも、個人的にはもともとのポスターのが好きかな(これ↓)



個人的に、マリアナのこじらせてる部分とぐるぐる行き詰っているところに、共感してしまったのもあるし、マルティンみたいなタイプが結構好きというのもあるんだけど、こんなに「わあ!好きだ!」ってなる映画はなかなかないので、この出会いに感動してる。観ていて途中から「待って、待って、この感じすごい好きだから、結末観るのこわい!(ダメダメな結末だったらへこむから)」って、焦る映画はなかなかないですからね。

映像もすごくおしゃれだし、出てくるアイテム(特にウォーリーを探せ!)も、いい感じだしオススメです。

そして!エンディングが最高すぎるのです。



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