2014年12月15日月曜日

ゴーン・ガール(2014年)


ゴーン・ガール

「セブン」「ソーシャル・ネットワーク」の鬼才デビッド・フィンチャー監督が、ギリアン・フリンの全米ベストセラー小説を映画化。「アルゴ」のベン・アフレックを主演に、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリスらが共演。幸福な夫婦生活を送っていたニックとエイミー。しかし、結婚5周年の記念日にエイミーが失踪し、自宅のキッチンから大量の血痕が発見される。警察はアリバイが不自然なニックに疑いをかけ捜査を進めるが、メディアが事件を取り上げたことで、ニックは全米から疑いの目を向けられることとなる。音楽を、「ソーシャル・ネットワーク」「ドラゴン・タトゥーの女」でもタッグを組んだインダストリアルバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」のトレント・レズナーと、同バンドのプロデューサーでもあるアティカス・ロスが共同で担当。(以上、映画.com


これを見たあと、“結婚”って何なんだと思う人は多いんじゃないのかな。
メディアが「楽しい!美しい!幸せ!」と騒ぎ立ててる“結婚”だけど、本当にそうなのか?
少なくとも私はそう思わされた。

そんなわけで、“結婚”に夢見る人(特に男性)の後味の悪さを想像するといたたまれない。


あまり内容を言ってしまうとおもしろくなくなるから言わないけど、
今回もフィンチャーにもてあそばれるように、騙され続ける。

でも、今回は「やられたー!」っていうよりは、
どんどんなんかこういう現実ある気がすると思えてきて、
ひつこいまでの裏切りの応酬に、終いにはなんか笑えてきた。

これぞ、ブラックバラエティ!

「結婚相手のことを本当の姿」
「メディアに報じられている情報」
どれもこれも、疑いつつも見てみないフリ、わからないフリをして適当に流している部分。

だって、わかったところで、その真実が幸せかどうか分からないもん。

結婚も同じ。
「結婚したから幸せ」だとは限らない。
じゃあ、そんな相手とは「別れれば幸せ」ともわからない。

では、何が幸せか?
それもわからないんだけど。

何もかもわかりあえればそれで幸せ♥
結婚こそが幸せの最終形態♥

そんな市場に反吐がでるほどうんざりしていた私だから、最後笑えてきたのかもしれない。
心の中で「ざまぁーーーーーーーーーー!!」と手を叩いて笑ってました。

どうしようもないダメ夫のニックの結末にでもなく、
もちろんエイミーにでもなく、
なんだか、今までむしゃくしゃしていたあらゆるものに対して。
「これがお前らが求めている幸せですか?」と。


結婚に夢見る方は見ない方がいいんじゃないかと。
これを見て、「こんなのフィクションじゃん!結婚は素晴らしいよ!」なんて言ってたらそれはそれで、痛い。あるい意味すごいけど。


「本当に大切なものは いつも失って初めて分かる」
このコピー、観終わって冷静に考えるとぞくっとする。


この映画をハッピーエンドと観るのか、バッドエンドと観るのか。
私はコメディとして観ました。

日本市場に流布する“結婚礼賛”に一矢を報いるかのような映画。


それにしてもベン・アフレックのぼやっとした夫いいわ。いい感じに超ダメ男。

さて、なにが幸せなんだろうね? “結婚”すか? “真実”すか?

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