2014年2月25日火曜日

アニー・ホール(1977年)



アニー・ホール

監督・主演: ウディ・アレン、出演:ダイアン・キートン

―あらすじ―
NYを舞台に、都会に生きる男女の恋と別れをペーソスと笑いで綴ったラブ・ストーリー。うだつの上がらないスタンダップ・コメディアン、アルビーは、知り合った美女アニーと意気投合して同棲生活を始めるが、うまくいくのは最初だけ。次第に相手のイヤなところが気になり出した二人の間には見えない溝ができ上がっていた。そしてアニーの前に現れた人気歌手のカリフォルニアへの誘いが二人の仲にピリオドを打つ決定的なものとなった……。(以上、yahoo!映画

いつの時代も恋愛ってめんどくさいな~w
出会って、運命だと思って恋をする、それでもいつか終わる恋。

それでもどうしてか、人が恋に振り回されている姿は、滑稽で、そして愛おしい。
アルビーのネガティブさは、特に滑稽そのもの!好きだから、やきもちやくのかもしれないけど、だんだん主題が分からなくなってきてしまう感じあるよな。



「関係というのはサメと同じで 常に前進してないと死ぬ」という言葉があるけど、これって、もっとポジティブな意味で使われるのかと思ってた!
“前進あるのみ!”的な。ポジティブすぎかw
なんとなく惰性で付き合ってるような二人の関係は、もう死んでいたのか。

そして、発展性のない関係であっても、一度好きになったら忘れられないもので、失って気づくのが恋。
さらに、失って気づいてからじゃ遅いのも現実。

再会したときの、ちょっとうれしい感じと、照れくささと、期待と諦めとそういうところまで含めて、これが恋だよね~って思える映画。


アニーの服装がおしゃれ!トラッドでかわいい。

2014年2月24日月曜日

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1994年)



打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか


1993年にフジテレビで放送された岩井俊二監督のテレビドラマ作品を、一部修正し、1994年に映画として公開された。

監督・原作・脚本:岩井俊二、出演:山崎裕太、奥菜恵、反田孝幸。

―あらすじ―
小学校最後の夏休み、プールの掃除当番ため登校していた典道、祐介、なずな。祐介は、典道に水泳の競争で勝った方がなずなに告白するという話をもちかける。(以上、映画.com



ドラマ『モテキ』でいつかちゃんの生涯ベストドラマと言っていたので、気になって鑑賞。

小学生たちの夏の思い出。好奇心と行動力だけの男子と、大人びた奥菜恵演じるなずなの対比がよかった。
まだまだ子供の祐介の選択。
まだまだ子供の典道が選んび進んだ先にある、ちょっと大人の世界。

なずなは同級生だけど、少年たちにとってみたら“大人”の象徴だったんだろうな。同級生だからこそ感じる“大人”感。
でも、なずなも子供で、そんななずなと典道が過ごした夜のプールのひと時は本当に美しい!
そこで、典道が少し大人になった感じがすごく出ていた。

選んだ道、選ばなかった道。そういう小さな選択で、出会ったり出会わなかったりする出来事で、人は少しずつ大人になっていくんだろうなと思った。


少年たちの好奇心の代表として、“打つ上げ花火は丸いのか?平なのか?”というキーワードが最初から最後まで、出てくる。
大人になったら、考えもしないような好奇心とそれに突き動かされる行動力。
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」いつから、そういうこと忘れちゃったのかな。なんて、ちょっとセンチメンタルになる映画。

エンディングの曲が流れ始めるところでは、涙が出てきた。


2014年2月19日水曜日

ブルーバレンタイン(2011年)



ブルーバレンタイン

2010年のアメリカ映画。監督・脚本デレク・シアンフランス。主演はライアン・ゴズリングと、本作で第83回米アカデミー主演女優賞にノミネートされたミシェル・ウィリアムズ。
第63回カンヌ国際映画祭では「ある視点」部門に出品。第68回ゴールデングローブ賞ではライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズがノミネート。

―あらすじ―
仕事が芳しくないディーンと、長年の勉強の末に資格を取り、病院で忙しく働くシンディの夫婦は、娘のフランキーと3人暮らし。2人はお互いに相手に不満を抱えていたが、それを口に出せば平和な日常が崩れてしまうことを恐れていた……。夢や希望にあふれていた過去と現在を交錯させ、2人の愛の変遷を描くラブストーリー。(以上、映画.com


はからずも「離婚もの」(『クレイマークレイマー』『セレステ∞ジェシー』)、「過去と現在同時進行もの」(『サニー永遠の仲間たち』『きっと、うまくいく』『建築学概論』)が続いております。



すれ違っていく結婚7年目の夫婦と、出会って惹かれあった頃の二人が同時進行し、結末に向けてそれぞれのゴール(離婚と結婚)へと収束していくんだけど、二人でいれば全てが楽しく、幸せだった頃と、何をしても腹がたち、喧嘩になってしまう二人が並行して進んでいくので、その落差がものすごく際立つ作りになっている。
映像や画面の構図、音楽なども二つのパートで違って、感情が盛り上がっていく二人と、気持ちが離れていく二人を表現する演出がすばらしかった。

出会った頃は、魅力的だったディーンのおちゃめで陽気で、自由なところが結婚後は、シンディを苛立たせる。
ディーンの惚れていた、シンディの知的さもまた二人のギクシャクした関係に水を注ぎ…。
かつて魅力的で好きになった理由のひとつ、ひとつが、結婚後は苛立たせる原因になっていく。

美しかったシンディも“生活”の中でやつれ、愛おしかったディーンの無邪気さも“生活”の中では煩わしいものになっていってしまう。
結婚と恋愛は別物とはよく言ったもので、結婚って“生活”なんだな…と、改めて思い知らされました。
どんなにときめいた相手でも“生活”のパートナーとなると、話は別で、好きなところが一番苛立つところになってしまうなら、付き合ったのが間違いなんじゃん!という、そもそも論にたどり着くわけですが…。


シンディはディーンに出会う前に以下のような会話がある。
―シンディ「いつか消える感情なんて信じられる?」
―おばあちゃん「愛を見つけるためには感情を持たなくちゃ」

シンディはもともと愛や恋を信じていなかった。だけど、ディーンに出会ったことで、“いつか消える感情”を信じていくようになる。
結婚後のシンディははじめディーンに対して期待し、ああしてこうして言うが、徐々に諦め、最終的にはディーンに対して感情を抱くことすら放棄しようとしてしまう。
こういう風に二つのパートはクロスするようにできていて、最初に言った「いつか消える感情なんて信じられる?」という言葉が結果的にものすごく未来を見据えたもののように見えてきて怖いんですよね。



そんな極めて絶望的なラストなんだけど、じゃあ、出会わなければよかったのか?いつか消える感情なら信じなければよかったのか?と、言ったら、そうならないのがこの映画のすごいところだと思う。映画が終わる瞬間までは、そう思ってしまうんだけど、終わった瞬間から連続したまま流れるエンドロールを観ると、そうは思えなくなってくる。
かつて二人が愛し合ってた頃、“君と僕”の世界がすべてだった頃が、花火と共に映し出される。そのときの二人の表情を見ると、どうしても全部否定する気にはなれないから不思議だ。でも、生きるってそういうことなのかなとも思う。やっぱり、いつか消えると分かっていても信じたからこそあった時間なんだから。
幸せな二人の顔が、花火と共に映し出されるから一瞬なの。それがまた、はかない時間、もう取り戻せない過去という感じもあって
より切なくなって、エンドロールから泣きだしてしまった。



映画評論家の町山さんライムスター宇多丸もウィークエンド・シャッフルで絶賛していた映画です。
確かに人と話したくなる映画だな。

ポスターがどれも素敵。一番好きなのをメインにしたけど、他のもかわいいから載せておきます。







2014年2月18日火曜日

クレイマー、クレイマー(1979年)



クレイマー、クレイマー』(1979年)

1979年公開のアメリカ映画。製作・配給会社はコロンビア映画。
原作はアヴェリー・コーマンの小説。監督・脚本ロバート・ベントン、主演はダスティン・ホフマン。
第52回アカデミー賞作品賞ならびに第37回ゴールデングローブ賞 ドラマ部門作品賞受賞作品。

あらすじ
毎晩深夜に帰宅する仕事人間の夫テッドに愛想を尽かし、自分自身を取り戻すために家出した妻のジョアンナ。その翌日からテッドは7歳の息子を抱え、仕事と家庭の両立に励むが、家出から1年後、ジョアンナが息子の養育権を主張し、テッドを提訴する……。(以上、映画.com

昔から有名な映画ということは知っていたけど、すごくよかった。
設定は今では、珍しくない設定だと思う。母親が出て行ったことで、家事なんてやったことない父親が手探りで家事や子育てをしていく。最初はギクシャクしている父子も、生活する中で、絆が強くなり、父親は自分自身を見つめなおし価値観が変わっていくという物語。
設定だけ聞くと、ドラマとかでよくあるな~という印象だけど、すごくすごくよかった。

余計なエピソードがなく、ただ単に二人の生活を描いているところとか!最初はグチャグチャだったフレンチトーストも、最後には手慣れたものになってる。ただそれだけのことなんだけど、二人の関係の変化を見てきたら、そこは本当に涙ポイント。

息子のビリーが本当にかわいい!
母親からの手紙を聞きたくないというところとか、「パパもいなくなる?」のところとか、本当に切なくなってしまう

二人で築いてきた関係も、母親が帰ってきたことで変わってしまう。
そのときのビリーの涙が、二人の過ごしてきた時間の深さや、関係を物語っていて、最後号泣してしまった。


あらすじはよくあるものでも、やっぱり名作が名作と言われる所以がわかったような気がする。
そして、フレンチトーストが食べたくなりました。

サニー 永遠の仲間たち(2011年)



サニー 永遠の仲間たち』(2011年)

カン・ヒョンチョル監督/脚本の韓国映画。シム・ウンギョン、カン・ソラ、キム・ミニョン、パク・チンジュ、ミン・ヒョリン、ナム・ボラ、キム・ボミ、ミン・ヒョリン、ユ・ホジョン、ジン・ヒギョン、コ・スヒ、ホン・ジニ、イ・ヨンギョン、キム・ソンギョン、チョン・ウヒが出演。

―あらすじ―
夫や娘にも恵まれ、何不自由ない生活を送っていた42歳のナミは、ある日、母の入院先で高校時代の友人チュナと再会する。25年前の高校生時代、ナミやチュナら7人の仲良しグループはずっと一緒にいると約束しあったが、ある事件がきっかけで離れ離れになってしまっていた。病気に苦しみ、最後にみんなに会いたいというチュナのため、ナミは当時の仲間を集めようと決意。各地に散った仲間を訪ねる旅の過程で、再び人生に輝きを取り戻していく。(以上、映画.com


おもしろかった!

42歳の現在と、高校生だった25年前が交互に展開していく構成になっている。
25年間の何にでもなれたあの頃の仲間たちと、何にもなれなかった現在の対比が、切なくなった。

高校時代の悪友たちと、このメンバーでいれば無敵かも!と思う瞬間や、ずっとこのまま仲良くしていられると思う瞬間、何てことのないことに笑っていたあの瞬間。誰もがあるそういう瞬間や、そういう友達。
そんな無敵の時代から、時間が過ぎ、たどり着いた現在の痛々しさと言ったら!病気になったり、子供の教育に悩んだり、営業成績伸びなかったり、嫁姑問題、水商売、夫の浮気…。大人の問題ってシビアだ…。騒いで、喧嘩して、ふざけて、はしゃいでれば大抵の問題が解決したあの頃とは大違いな現在。

彼女たちは、ある事件をきっかけに離れ離れになったんだけど、たぶんその時に大人の世界に足を踏み入れたんだと思う。ふざけていられなくなった事件が起きたことで。

でも、かつてのリーダー・チュナの最期の願いで、みんなが再会することになり、再び当時の気持ちを取り戻し、みんなではしゃぎ出す。当時の仲間たちといると戻れる感じすごくわかる!チュナの最期のときまで、みんなで楽しくすごすんだけど、決してお涙ちょうだいの病気ものではなく、観終わった後スカッとする清々しさがある。


たぶんこの後も、サニーの仲はきっと続くだろうけど、きっと高校時代とも、それはチュナの最期の期間とも違うんだ思う。高校時代もサニーの再集結も、どちらもある限定された期間だからこその突き抜けた瞬間で、過ぎてしまってはもう戻ることのできない時間なんだから。
ナミの夫が赴任中の2か月と、最期の期間がかぶっていて、チュナのお葬式の後、夫が帰ってきて「何かあった?」という質問に「何もないよ」と答えるのが、もうすでにその一連の出来事すらも、過去になっていそれを象徴しているのではないでしょうか。

どっちの時代のエピソードも、あーわかる!という感じがすごくあった。
もう戻れない過去と、もう戻れないとわかってしまった過去。それでも、あの頃、共有した時間があったから取り戻せた時間がある。
過去の自分は未来の自分に期待し、憧れていたし、未来の自分は過去の自分を懐かしみ、うらやむ。全て終わって、一瞬味わえたその懐かしい感じを思い出したからこそ、そのどちらもないものねだりで、だけどどちらも自分のものだったんだと受け入れて、“現在”を生きることができる清々しさが、ナミの「何もないよ」にはあったように感じました。

音楽がいいし、ポップでテンポもよくて、また観たくなる映画です。


個人的におおー!って思ったのが、韓国って整形大国だから25年も経ったら顔が別人ってこともあるんだね(笑)。
人探しとか、再会とか大変そう。ふつうに「整形した?」って会話が出てきておもしろかった。

2014年2月17日月曜日

セレステ∞ジェシー(2013年)



セレステ∞ジェシー

リー・トランド・クリーガー監督、ラシダ・ジョーンズ脚本/主演で2012年制作の映画。

『最高の離婚』アメリカバージョンといったところ!
バリバリ働き稼ぐしっかりもののセレステ(ラシダ・ジョーンズ)と、売れないアーティストでヒモ状態のジェシー(アンディ・サムバーグ)は離婚調停中で同居中。別れても一番気の合う親友だった二人。だがあることがきっかけで、本当に別れなくてはならなくなり…という話。

要するに優位に立ち、ジェシーは何だかんだ自分に惚れていると調子乗っていたいたセレステが、ある時、本当にジェシーを失ってその大切さに気付くんだけど、リアル!
このジェシーとセレステの居心地のいいズルズル感も、別れても友達という都合のよさも、過ごした時間が故の二人にしか分からないネタも…分かるわ。
そして、本当に自分になくてはいけない人なんだと、失ってからしか気づけない感じも。


自分がいくら変えようとしても変わらなかったジェシーが食事はマクロビ、ちゃんと求職中なんていうジェシーの変化は受け入れがたいものだろう。
セレステは向上心のないジェシーに「私が食わせてる」と文句をいいながも、実はそんなジェシーそのものが好きだったのかもしれないし、自分が変えられなかった悔しさかもしれない。今まで何でもセレステペースに乗ってきたジェシーの作り出した、セレステの知らない流れに振り回され、右往左往するセレステ。何でも自分ペースで事を運んできたものだから、突然のできごとに対応できない。自分がいなくてはダメだと思っていた人が、自分なしの世界に生きるときのやるせなさといったら。

でも、セレステはバリバリキャリアウーマンの強気な女。そんな動揺、表に出すこともない。一人で何とか自分を立て直そうとする姿にものすごく共感してしまった。セレステは不器用な失恋にはまり、酒に逃げ、新しい男を探し、それじゃダメだ!と仕事や健康に気を使う。そのループ経験したことある…。


大人になってからの失恋は、男がいなくなったっていうだけじゃなくて、もしかしたら、自分が信じてきたもの、これまでの自分自身すべてを否定された気分になってしまうのかも。なのに、失恋すらうまくできなくなっていて。
でも、最後に救ってくれるのは、仕事だったり友達なんだな。対立していたライリーとも“失恋”を介して意気投合して、仕事もうまくいくようになって、焦らず、少しずつ踏み出そうとするセレステの姿がすごくよかった。


最後の最後、さよならをするシーンで「送っていくよ」と言ったジェシー。別にジェシーはセレステを嫌いになったわけじゃなくて、きっとずっと大切な人ナノは変わらないと思わせる一言だった。それに「当たり前でしょ」と答えるセレステを見て、なんだかんだ二人はやっぱり最高のカップルなんだな~。それが、結婚とか家族となると、また違う話なんでしょうけどね。

ウルフ・オブ・ウォール・ストリート(2014年)



ウルフ・オブ・ウォール・ストリート

マーティン・スコセッシ監督。アメリカでの公開は2013年。ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 - 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』が原作。脚本はテレンス・ウィンター。
レオナルド・ディカプリオ主演、ジョナ・ヒル、ジャン・デュジャルダン、ロブ・ライナー、カイル・チャンドラー、マシュー・マコノヒーらが共演する。

くっそおもしれえ!まじでやべえ!まさにこれに尽きる映画。

要するに株で億万長者になって、破滅していく物語。正直、株と経済に疎いからついていけるか自身なかったんだけど、全然関係ない!とりあえず、ディカプリオ演じるジョーダン・ベルフォートのジェットコースターに一緒に乗り込んでしまったら、そんなことどうでもよくなった(笑)。

ディカプリオ始め全員がしゃべるわ、しゃべるわ!マシンガンでまくしたてて、ほんとジェットコースターみたい。怒涛のごとく金、SEX、ドラッグの連続!まじで狂ってる!ジョーダン・ベルフォートがあらゆることに麻痺してくるように、観ているこちらも、どんどん刺激を求めて感覚がなくなっていく感じになってしまった。
展開が早く、常にしゃべりまくってるので、ミュージカルみたい。3時間の長尺を感じさせないスピード感がものすごく気持ちよかった。
アドレナリンが出まくって、大雪の中全力疾走しちゃうくらい!
あと、観終わった後は言葉づかいがちょっと悪くなっちゃうね(笑)。ファッキン!ファッキン!って何回言うんだよ!って。

物語はよくある、栄光と挫折で目新しくはないけど、このジェットコースターみたいなスピード感ある演出と、バカみたいに狂ったレオ様は本当にヤバイ!の一言。

一人で観ちゃうとこの興奮をどうしろと!という感じになってしまうし、でもデートでこれはゲスすぎてあまりおすすめできないかな。悪友というか、バカできる友達といくくらいがいいかもね。